なぜ内部統制が必要とされるのか??
社会福祉法人の会計基準は、複雑多岐にわたるため、社会福祉法人が正確な決算を組むうえで内部統制の構築が必要となります。 一方、会計監査人も、会計監査において法人の内部統制の整備・運用状況を評価し(統制リスクの評価)、依拠したうえで、 想定されるリスクに対して必要な手続きを行い、最終的に財務書類全体に対しての意見表明を行います。 それゆえ、法人が適切な内部統制を構築、特に、財務報告にかかる内部統制の構築は、会計監査を受けるうえでの必要条件となります。
すなわち、内部統制が十分に整備・運用されていない場合は、会計監査人は内部統制に依拠した監査を行えず、 監査時間の増加につながってしまいます。
社会福祉法人に求められる内部統制
内部統制のうち、財務報告にかかる内部統制は、以下の要素から成り立ちます。
財務報告に係る内部統制のチェックポイント
【全社統制】
全社統制は、組織全体に影響を及ぼす内部統制であり、組織全体の基盤になるものといえます。 統制環境、リスク評価、統制活動、情報伝達、モニタリングから構成されています。 主なチェックポイントは、ガバナンス体制、経営理念の存在、リスク管理体制、内部牽制などがあげられます。
【IT全般統制】
IT全般統制は、介護・保育等の事業にかかる各種の業務システムとの連動関係をはじめとした方針や手続きであり、 システムの利用度が高まればIT全般統制の整備が重要となります。主なチェックポイントは、情報セキュリティーの状況、 開発環境、システムの変更に関する手続き等があげられます。
【決算財務報告プロセス】
決算財務報告プロセスは、決算と財務報告を適正に行うための統制であり、会計監査人監査において最も重要視されるものとなります。 主なチェックポイントは、事前の決算業務にかかる体制、仕訳や決算処理にかかる承認、照合作業などがあげられます。
【業務処理統制】
業務処理統制は、収益、購買、人件費、出納などの業務に組み込まれて一体として機能する直接的な統制です。 主なチェックポイントは、入出金、在庫の受払、発注、検収、給与計算他各プロセスにおけるキーとなる業務が対象となります。
第一経営としてのサポート
会計監査にあたっては、以上にあげました4つの主な統制の整備と運用の状況が適切になされていることが前提となります。 第一経営は、これらの整備・運用が適切になされ、法人が外部の会計監査を受けることができるような体制を作っていくお手伝いをさせていただきます。